「お疲れさま」「いただきます」
「よろしくお願いします」を
英語でどう言う?

「お疲れさま」「いただきます」「よろしくお願いします」「すみません」―― これらの日本語、英語にどう訳しますか?実は英語に直訳できる単語が存在しません。それは英語が劣っているからではなく、日本語と英語の文化が根本的に違うからです。
この記事では、翻訳できない代表的な日本語を取り上げ、場面ごとに最も自然な英語表現を文化背景つきで完全解説。シリーズ「言いたいけど言えない」第1弾。

1. なぜ翻訳できないのか ― 日本語と英語の文化差

日本語の挨拶や決まり文句が英語に訳せないのは、2つの言語が依拠する「文化的な前提」が違うから。直訳しようとせず、「その場面で英語ネイティブは何と言うか」を考えるのが正解です。

ENGLISH CULTURE

「明確な意思表示」「個人」「具体性」を重視。
挨拶でも具体的な内容("Have a good evening!" "See you tomorrow!")を使う。
場の空気の調整より「目的」を伝える表現が中心。

翻訳困難フレーズ TOP4

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2. シーン別の代替表現

🏢「お疲れさま」を英語で(場面別)

日本語の「お疲れさま」は朝の挨拶・退勤の挨拶・労いの言葉・電話やメールの冒頭と多機能すぎて、英語では場面ごとに別の表現が必要です。

🤝「よろしくお願いします」を英語で(場面別)

最強の翻訳困難フレーズ。初対面・依頼・メール締め・新人挨拶すべてで使える便利な日本語ですが、英語ではそれぞれ違う表現になります。

🙏「すみません」を英語で(3つの意味で別物)

「すみません」は ① 謝罪 / ② 感謝 / ③ 呼びかけ の3つの意味があり、英語ではすべて違う単語を使います。混同すると伝わりません。

🍱「いただきます」「ごちそうさま」を英語で

英語圏には食事の前後に決まった言葉を言う習慣がありません。何も言わずに食べ始めるのが普通ですが、感謝を伝えたい時の表現はあります。

食事の前(いただきます)

食事の後(ごちそうさま)

🚪「行ってきます」「ただいま」「お帰り」

📩「お世話になっております」「お疲れ様です」(メール冒頭)

👋 別れ際の決まり文句

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3. 直訳NGパターンと自然な言い換え

日本語をそのまま英語に直訳すると、意味不明・失礼・違和感のいずれかになるパターンを集めました。これらは絶対に避けたい言い方です。

❌ 避けたいNG直訳

✅ 自然に伝える黄金ルール

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4. 実践ダイアログ ― 場面の流れで使う

🌅 場面1:朝の職場(「おはよう」「お疲れさまです」)

SCENE 1 — Morning at the office
You Morning, Sarah! サラ、おはよう!(=「お疲れさまです」)
Sarah Hey, good morning! How was your weekend? おはよう!週末どうだった?
You Pretty good, thanks. By the way, thanks for sending me that report yesterday. 悪くなかったよ、ありがとう。あ、昨日レポート送ってくれてありがとう。
Sarah No problem! Let me know if you need anything else. どういたしまして!何か他に必要なら教えてね。

🍽 場面2:食事の場面(「いただきます」「ごちそうさま」)

SCENE 2 — At a meal
Host Dinner is ready! Please sit down. 夕食できたよ!座って。
You Wow, this looks amazing! Thanks for inviting me. わー、美味しそう!招待してくれてありがとう。(=「いただきます」)
Host Let's eat! Bon appétit! 食べよう!召し上がれ!
You (食事後)That was delicious, thank you so much! I'm stuffed. 本当に美味しかった、ありがとう!お腹いっぱい。(=「ごちそうさま」)
Host I'm so glad you enjoyed it. 気に入ってもらえてよかった。

🚪 場面3:退勤時(「お先に失礼します」「お疲れさま」)

SCENE 3 — Leaving the office
You Hey Tom, I'm heading out. See you tomorrow! トム、お先に失礼します。明日ね!
Tom Have a good evening! Take it easy. お疲れさま!ゆっくりね。
You You too. Don't work too late! あなたもね、あまり遅くまで残業しないで!
Tom Will do. Drive safely! 了解、気をつけて運転してね!

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5. 日本語・英語 翻訳早見表

最後に、日本語の決まり文句 → 英語で何と言うかを一覧表にまとめました。場面の違いに注意して使い分けましょう。

日本語 場面 自然な英語表現
お疲れさま(朝) 出社時の挨拶 Hi! / Hey, good morning!
お疲れさま(退勤時) 帰る人への声かけ Have a good evening! / See you tomorrow!
お疲れさま(労い) 頑張った人へ Good work today! / You did great!
よろしくお願いします 初対面 Nice to meet you. / Pleased to meet you.
よろしくお願いします 依頼後 Thank you in advance. / I appreciate it.
よろしくお願いします メール末尾 Best regards, / Looking forward to hearing from you.
すみません 謝罪 I'm sorry. / I apologize.
すみません 感謝 Thank you.
すみません 呼びかけ Excuse me.
いただきます 食前 Let's eat! / Thanks for the meal.
ごちそうさま 食後 That was delicious, thank you!
行ってきます 家を出る時 I'm off! / See you later!
いってらっしゃい 送り出す時 Have a good day! / Take care!
ただいま 帰宅時 I'm home! / I'm back!
おかえり 迎える時 Welcome back! / Hi! How was your day?
お世話になっております メール冒頭(取引先) Thank you for your continued support.
お先に失礼します 退勤 I'm heading out. See you tomorrow!
お大事に 病気の人へ Get well soon! / Take care of yourself.
お気をつけて 別れ際 Take care! / Drive safely!
お邪魔します 人の家に上がる時 Thanks for having me!

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使い分けのコツ

日本語特有の挨拶を英語にする時は、「直訳できないことを受け入れる」ことから始まります。「同じ場面で英語ネイティブは何と言うか」を考える習慣が身につけば、驚くほど自然な英語が話せるようになります。文化が違うから言葉も違う ―― それを楽しめるようになると、英語学習はもっと面白くなります。